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2014/05/16

総投資額10兆円を超えるマレーシアの大規模開発「イスカンダル計画」の概要

山田ビジネスコンサルティング(株)

マレー半島最南端のジョホール州(マレーシア)で、国際的な大都市圏の創設を目指し、「イスカンダル計画」という大規模開発計画が進行中です。今回は、その概要と進捗状況を紹介します。

1. イスカンダル計画概要

Iskandar Malaysia ホームページより

ジョホール州の州都であるジョホールバルは、海峡を挟んでシンガポールの北に位置しており、シンガポール中心部からは、車で1時間程度で行くことができます。サッカー日本代表が初めてのW杯出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」で名前を聞いたことがある方も多いと思います。
2006年から、政府肝いりのイスカンダル計画の対象地域として、総投資額10兆円、将来人口はほぼ倍増の300万人という壮大な計画のもと、急速に開発が進んでいます。都市機能の中心となるA地区(ジョホールバルシティセンター)、教育やエンターテイメントの充実を図るB地区(Nusajaya)、工業地区であり海・空の玄関口となるC~E地区(Western Gate、Eastern Gate、Senai-Skudai)の5地区に分かれます。C~E地区の大きな三角形が中心部を取り囲むように位置し、半島の先端部という特殊な立地を活かした配置となっています。

2. シンガポールとの関係

イスカンダル計画は、国土の小さいシンガポールとしても、同一の経済圏としての発展を目論み、重要な開発計画と位置づけております。イスカンダル計画の対象地域となる面積はシンガポールの3倍にもなり、シンガポール国内では採算が合わなくなってきた産業や住宅地の受け皿となりつつあります。
物価や不動産価格の格差は明確で、例えばガソリンは、シンガポールでは1リットルあたり約180円ですが、ジョホールバルでは60円程度です。橋を一本渡るだけで3分の1の価格になってしまいます。ちなみに、厳格に運用されているわけではないようですが、給油目的の出入国を防ぐため、ガソリンタンクに4分の3以上ガソリンが入っていない車はシンガポールを出国できない、という規制があります。
 シンガポールからの資金流入が無くなってしまうことがマレーシアにとっての最悪のシナリオと考えられますが、シンガポールの一層の発展のためにもイスカンダル計画の成功は必要不可欠な要素です。更に、水資源に乏しいシンガポールはマレーシアからの輸入に大きく依存しています。互いに持ちつ持たれつの関係の中、軋轢が生じずに開発が進められることが期待されます。

3. 不動産投資の状況

筆者撮影

今では高速道路などのインフラも整ってきておりますが、数年前は、ジャングルの中を指して「あそこにマンションが建ちます」という話で、一部屋数千万円のマンションが完売していったそうです。今回も未完成物件のショールームを見学しましたが、非常に綺麗に展示されており、当社のクライアントの社長も「購買意欲がそそられるね」と頻りにおっしゃっていました。
右の画像は、シンガポールからの玄関口となっている、シティセンター地区の中心部です。左側には既に建設が進んでいるマンションが写っていますが、赤枠は建設が始まったばかり、青枠は古くからある住宅がまだ残っています。今はまだ、このようにまだら模様の開発状況です。ちなみに、この赤枠のマンションは2016年完成予定ですが、3千万円くらいの部屋が300戸、既に完売しているとのことでした。青枠の地主は、値上がりしたところで売って億万長者になるのでしょう。

4. 所感と今後の見通し

埋め立てによる宅地造成も着々と進んでおり、開発の勢いを非常に強く感じました。現地の不動産業者によると、不動産価格が数年で2倍になることも珍しくない状況だそうです。もちろん、外国人の投資ばかりが盛り上がり、実際に住む人がいるのか、などと疑問視されている側面もあり、賛否両論、多くの議論がされています。日本のバブルを知らない筆者にとっては、価格が年々上がっていくという感覚は、新鮮である一方、活況を間近に見ると納得できるものでもありました。2018年にはシンガポールと結ぶ地下鉄が完成予定で、より一層の値上がり、取引の活発化が予想されます。
不動産投資先として、魅力的な選択肢の一つとなる地域だと思います。ご興味のある方は、一度足を運んで、実際に勢いを肌で感じていただくことをおすすめします。

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