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2017/11/14

タイでの事業再編・売却のポイント

山田ビジネスコンサルティング株式会社

タイでの事業を再編する方法の一つに“事業売却”がありますが、その方法は日本に比べて限定的であることから、その可否、メリット/デメリットをよく検証のうえ、最適な方法を選択する必要があります。

 

図1タイと日本の事業売却方法の比較

注1)○:可能なストラクチャー、×:不可能なストラクチャー
注2)公開会社のみ。
注3)吸収合併の制度はなく、代わりに、全部事業譲渡及び清算が用いられる。

 

【株式譲渡】
《既存株式》
契約関係及び従業員、許認可の承継が可能であるため、これらの点において手続きが容易です。ただし、簿外債務を含めて債務を承継するリスクや公開買付規制の適用に留意する必要があります。また、対象会社が上場会社の場合、公開買付規制や大量保有報告規制が適用されます。

 

《新規株式(第三者割当)》
公開会社のみ活用可能です。第三者割当の規定が民商法にないため、非公開会社は第三者割当を活用できません。そのため、非公開株式会社で同様の効果のストラクチャーを取るためには、①B社がA社の既存株主から1株以上引受けることでA社の株主になる、②他株主が新規株式発行を引き受ける権利を全て放棄させた上で、株主割当を行います。

 

【事業譲渡】
《事業譲渡:全部譲渡及び一部譲渡
事業の全部または、重要な一部の譲渡を行うためには、株主総会の特別決議で4分の3以上の賛成が必要です。包括承継ではないため、簿外債務を承継しないメリットがあります。一方で、承継対象となる契約の相手方と個別の同意が必要になり、時間がかかる可能性、許認可の新規取得が必要などのデメリットがあります。また、原則として、付加価値税(VAT)の発生する取引となります。

 

《合併:吸収合併》
吸収合併の制度がないため、全部事業譲渡+清算を行うことにより。同様の効果を得ます。このストラクチャーを活用する場合、同一事業年度内に清算手続きを開始する必要があります。

 

《合併:新設合併
非公開会社の合併には、株主の25%が参加した株主総会における特別決議(株主の75%以上が賛成)が必要です。また、合併決議が承認された場合、新聞広告及び60日間の債権者保護手続を経る必要があります。

 

【事業譲渡・合併に伴う税務】

 

【事業売却全般における留意点】
・株式譲渡手続きを行う場合、株主の最低人数は3名であり、株式譲渡証明書を発行する必要があります。
・交渉する上では、現地企業側の言うことを鵜呑みにしない、相手方が交渉に慣れていない場合が多いという認識を持つ必要があります。
・タイ地場企業の中には、許認可、株券などの文書管理に不備が多く、二重三重の帳簿がある可能性を持つ先もあることから、法務デューディリジェンスは慎重に行う必要があります。
・許認可や業務上の制約等を検討する必要があります。

 小津 雅彦

YBC & Spire (Thailand) Co., Ltd.
YBC Capital Co., Ltd.
 Managing Director

小津 雅彦

日系企業向け事業改善、再生コンサルティング事業の経験を経て
タイ現地事務所立ち上げ責任者としてバンコクに赴任。2016年
より現職。

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